スティーヴンスのべき法則(Stevens' Power Law)は、心理物理学の分野で使用される法則です。この法則は、刺激の強度と感覚の知覚の関係を表しています。
スティーヴンスのべき法則によれば、刺激の強度と感覚の知覚の間にはべき関数の形で関係が存在するとされます。具体的には、刺激の強度が増加すると、感覚の知覚は非線形に増加または減少します。一般的には、物理的な刺激の増加に対して知覚される感覚の増加は線形ではなく、指数関数的な関係が存在することを示しています。
この法則は、さまざまな感覚において観察されます。例えば、音の大きさや明るさの知覚、物体の重さの知覚などが挙げられます。刺激の変化に対する知覚の変化が、一定の比率ではなく指数関数的になるため、感覚の知覚は刺激の範囲や強度によって非線形に変化することを示しています。
スティーヴンスのべき法則は、感覚の心理物理学的な研究や実験において重要な考え方となっています。この法則を応用することで、刺激の強度と感覚の知覚の関係を定量的に評価したり、刺激の調整や設計において最適な効果を追求するための指標として利用されることがあります。